会長挨拶

この度の東日本大震災により被災された皆様に、心からのお見舞いを申し上げると共に、大変なご苦労もあるかと存じますが、一日も早い復興を祈念いたします。

今般の甚大な被害をもたらした震災により、当会といたしましても、この時期に開催するか否かを熟慮いたしました。その結果『尾道から元気を届けよう』という思いと共に、海の安全を願う祭りとしての祈りを込めて、来る7月30日(土)に開催させていただく運びとなり、例年にも増して華やかに、また無事に皆様にお楽しみいただけるよう、準備を進めているところでございます。

『おのみち住吉花火まつり』は、元文5年(1740年、江戸中期)に尾道の町奉行に着任された町奉行(平山角左衛門)が、翌年の寛保元年(1741年)に住吉浜を築造され、尾道浄土寺境内にあった住吉神社をこの住吉浜に移して港の守護神とした、平山奉行の功績を称えるためと、住吉浜の問屋の旦那衆が商売の繁盛と海上交通の安全を願って、江戸中期頃から始められたもので、西の両国花火とさえ云われた華やかな花火まつりです。

また、尾道市民はもとより県内外からも大変親しまれると同時に本市の一大行事として現在におよんでおり、近年は30万人もの見物客で大変賑わっております。

花火の見所といたしましては、尾道水道に浮かべた台船から打ち上げ、勇壮なスターマイン・華麗な水中花火・早打ち・音楽花火等を中心に、約1万3000発の花火が尾道の夜空を彩ります。尾道水道のロケーションの美しさとともに音響の豪快さをご鑑賞いただき、真夏の夜を豪華絢爛な花火に陶酔していただきたいと思います。

花火打上げに先立ちまして、同日午後2時30分から市内商店街をみこしが練り歩き、午後6時からは、全国でも珍しい『御神体みこし』を乗せた御座船が提灯船3隻と共に、住吉神社前を出発します。そして、尾道水道を渡御し、古式ゆかしい『みこしの海上渡御』も魅力です。

是非とも尾道にお越し下さい。きっとご満足いただけるものと確信しております。

平成23年6月 尾道住吉会 会長 福井 弘
(尾道商工会議所 会頭)