第2回審査委員長総評

審査委員長総評

尾道市立大学経済情報学部 准教授 小川 長

 今年で第二回目となる「ええみせじゃん尾道」は、前回を上回る40店舗のエントリーがあり、予選と本選を経て入賞店に、これも前回より2店舗多い、6店舗を選出した。昨年同様、審査員として最初から最後まですべての店舗を訪問してみて、今回ボクは、「よくもまあ次から次へと、尾道にはこんなに面白いお店があるものだ」とつくづく思った。


 今回、審査をする中でボクが思い出したのは、ボクがまだ小さかった頃、大好きだった伯母さんの家にあった魔法のお菓子箱のことで、そのふたを開けると、いろいろなお菓子が入っていて、「うわぁ、どれにしようかなぁ」って、ワクワクしながらお菓子を選んではほお張って、ニコニコしていた、あのしあわせな気分だ。


 ボクが魔法のお菓子箱って呼んでいたのは、実は元々、デンマークのクッキーが入っていたらしい、円くて青い色の、何の変哲もない、ちょっと古い缶だったんだけど、ふたを開けると、その中にはボクが大好きなお菓子や、昔食べたことがある懐かしいお菓子や、今まで食べたことのない初めて見るお菓子なんかを伯母さんが入れてくれてて、箱の中を探ってみると、下の方から次から次へとおいしそうなお菓子が出てきた時の、あの何とも言えない嬉しい気持ちが、今回エントリーされたお店にお邪魔した時に蘇ってきた。


 決して、綺麗な包装紙に包まれてたり、きちんと化粧箱に納まっている気取ったお菓子や、誰でも知っている有名なお菓子のようなわけじゃないけど、訪問した尾道のお店はそれぞれ、いつもの身近なお店や、とても懐かしい感じのお店や、初めて行く新しいセンスのお店など、ボクの伯母さんの家の魔法のお菓子箱に入っていた、いろいろなお菓子のように、この尾道っていう小さな町の中で、人をワクワクさせて、とってもしあわせな気分にさせてくれる、さまざまな魅力に溢れているお店だった。


 今回、「ええみせじゃん尾道」に選ばれたお店には、その代表として飾り気はないけど、変な気取りもない尾道っていう小さくて、でも素敵な町で、これからもぜひ一所懸命がんばってもらって、どんどん魅力を発揮して、この町に住む人や、この町を訪れる多くの人をもっともっとしあわせにしてもらえれば、みんながこの町には、他にもいろいろな味や形をした、おいしいお菓子のような、魅力あるお店がいっぱいあることにも気付いて、きっと、もっともっとワクワクしながら、この小さな町でしあわせな時間を過ごすことができるに違いないとボクは思っている。