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〔景況の総括〕

〜前年同期と比較すると、製造業・非製造業共に大幅に好転を示す〜

◎平成16年 6月期の景況(前年同期比)

全業種DI(良い−悪い)は、▲3.8と前年同期比▲35.3と比較すると31.5ポイント大幅に改善を示している。 しかしながら、前回3月調査(▲1.4)より、2.4ポイント若干ではあるが下降を示した。 この原因として、全国的に見ても5〜6月期は景気が停滞した感があり、尾道地域も同様であると判断できる。 参考として前回3月調査の広島県全体の全業種DI▲6.4と比較すると、尾道市の景況は若干ではあるが良い水準で推移している。

業種別では、製造業は造船・同関連が悪化、機械・金属製品、合成樹脂・ゴム製品が横ばいを示したが、 食品で好転を示したことから、全体として製造業DIは2.6ポイント上昇し、20.0(前回調査17.4)と改善を示し、 前年同期0と比較しても、上向きで推移していることが窺える。

※改善要因
−食品−
生産性のアップやコスト削減等の内部努力により業績は好転する見込み。
新規得意先の開拓を始めとする販売強化により、生産額・受注額共に増加。
※悪化要因
−造船・同関連−
仕事量は多いものの、引き続き採算性は悪い。


非製造業では、消費財卸売、生産財・資本財卸売の2業種で好転を示したが、建設、小売、運輸・サービスで悪化を示し、 非製造業DIは2.3ポイント下降し、▲12.1(前回調査▲9.8)と悪化を示したが、前年同期▲45.0と比較すると、上向きで推移している。

※改善要因
−生産財・資本財卸売業−
県外の大型工場建設物件と造船建造量の増大により売上げ額は確保することが出来た。
造船・陸共に販売好調であった。但し、メーカーサイドの納入時期が遅れ、仕入れ面で苦慮し、在庫で対応しているのが現状。 今後もしばらく販売の好調さは持続すると思われるが、材料の価格上昇、確保の困難が強まりそうだ。


平成16年6月期 −景況DI−
(   )内は前回調査<平成16年3月期>の割合
  増加 不変 減少 DIポイント
全業種 14.1%(16.2%) 67.9%(66.2%) 17.9%(17.6%) ▲ 3.8(▲1.4)
製造業 25.0%(21.7%) 70.0%(73.9%) 5.0%(4.3%) 20.0(17.4)
非製造業 10.3%(13.7%) 67.2%(62.7%) 22.4%(23.5%) ▲12.1(▲9.8)




◎平成16年 7月〜9月の先行き見通し

全業種DI(良い−悪い)は、▲7.6と前回3月の調査による16年4月〜6月の先行き見通し (▲1.3)より6.3ポイント下降し、依然として先行き見通しに対しては慎重で不透明感が窺える。

業種別では、製造業で、合成樹脂・ゴム製品において改善傾向を示したものの、 食品及び造船・同関連で悪化の見通しを示した。製造業DIは5.0(前回調査8.7)と見通しの改善には至らなかったがプラス値で推移している。

非製造業では、生産財・資本財卸売、運輸・サービスで改善の見通しを示したが、他の業種で悪化傾向を示した。 特に建設においては▲33.3(前回調査0.0)と大きく悪化傾向を示し、厳しい経営環境が窺える。

非製造DIは5.9ポイント下降し▲11.8(前回調査▲5.9)となった。


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