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〔景況の総括〕

〜製造業には好転の兆し、非製造業(特に建設・サービス業)では悪化と二極化を示す〜

◎平成15年6月期の景況(前年同期比)

全業種DI(良い−悪い)は、▲35.3と前回3月調査(▲27.0)より、8.3ポイント下降し、改善には至らず、悪化で推移した。 参考として前回3月調査の広島県全体の全業種DI ▲26.1と比較すると、尾道市の景況は低調で推移している。

業種別では、製造業で食品が悪化を示したが、機械・金属製品、造船・同関連の2業種で好転を示したことから、 製造業DI は前回3月調査と同様0.0の結果となった。前年同期▲21.4と比較すると、上向きで推移していることが窺える。

※改善要因
−造船・同関連−
受注量・受注単価においても、前期同様、厳しい経営環境であるが、経費削減努力により、 収益性が向上したように感じる。(鋼構造物製造) 前年に比較して、修繕船が増えてきたので、多少好転が見える。(バルブ・コック等製造)
非製造業では、消費財卸売、小売業が好転を示したものの、建設、運輸・サービスが大幅に悪化を示したことから、 非製造業DI は9.5ポイント下降し、▲45.0(前回調査▲35.5)となった。

※悪化要因
−建設−
新規受注額は減少しており、手持ち工事高も減少している。

−運輸・サービス業−
イラク戦争、新型肺炎等の影響により海外旅行が大幅な減少。



平成15年6月期 −景況DI−
(   )内は前回調査<平成15年3月期>の割合
  増加 不変 減少 DIポイント
全業種 3.9%(7.0%) 56.9%(59.0%) 39.2%(34.0%) ▲35.3(▲27.0)
製造業 13.6%(12.5%) 72.7%(75.0%) 13.6%(12.5%)   0.0(  0.0)
非製造業 1.3%(5.3%) 52.5%(53.9%) 46.3%(40.8%) ▲45.0(▲35.5)




◎平成15年7月〜9月の先行き見通し

全業種DI(良い−悪い)は、▲26.5と前回3月の調査による15年4月〜6月の先行き見通し(▲21.0)より5.5ポイント下降し、 先行き不透明という結果となった。

業種別では、製造業で、食品において改善傾向を示したものの、 造船・同関連及び機械・金属製品で悪化(前回調査33.3→0.0)の見通しを示し、 製造業DI は9.6ポイント下降し▲9.6(前回調査0.0)となった。

非製造業では、卸売業(生産財・資本財卸売、消費財卸売)・小売業で改善の見通しを示したが、 運輸・サービス業 、建設業でいずれも大幅な悪化傾向を示した。 特に建設においては▲33.3(前回調査▲14.3)と大きく悪化傾向を示し、建設業界を取巻く厳しい経営環境は当分続くものと思われる。

非製造DIは3.3ポイント下降し▲30.9(前回調査▲27.6)となった。


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