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〔景況の総括〕

〜下げ止まり感があるものの、依然として先行きは不透明〜

◎平成14年12月期の景況(前年同期比)

全業種DI(良い−悪い)は、△25.3と前回9月調査(△25.4)より、0.1ポイント上昇したものの、 改善には至らず、横ばいの推移であった。 参考として前回9月調査の広島県全体の全業種DI △28.6と比較すると、尾道市の景況は若干ではあるが良い水準で推移している。

業種別では、製造業で機械・金属製品が改善を示したが、食品、合成樹脂・ゴム製品、造船・同関連の3業種が悪化を示したことから、 製造業DI は8.5ポイント下降し、△19.2(前回調査△10.7)となった。

※悪化要因
−食品−
顧客消費の落ち込みと原材料不足による仕入れ単価の高騰により経営環境の悪化。

−合成樹脂・ゴム製品−
受注は、前年を上回り、やや持ち直してきている。
但し、原材料が高騰しているが、商品の価格に転嫁出来ず、採算面で厳しい。

−造船・同関連−
新規製品販売の拡大を図るが、激しい競争が起き、
全般において利益率の低下となった。


非製造業では、建設、小売が悪化を示したものの、卸売、運輸・サービスが改善を示したことから、
非製造業DI は3.3ポイント上昇し、△27.5(前回調査△30.8)となった。

※改善要因
−消費財卸売−
季節需要の製品が多く、受注が増加した。

−生産財・資本財卸売業−
東南アジア向けの鋼材輸出が好調であり、販売増加傾向。

−サービス−
団体旅行者の長期滞在が有り、単価は低いものの前年同期の売上げを上回った。

※悪化要因
−建設−
官公庁・民間共に受注量が少なく、競争激化で売上は減少。

−小売−
競合店間の販促強化や客単価の落ち込みにより依然厳しい。


景況感の推移グラフ



◎平成15年1月〜3月の先行き見通し

全業種DI(良い−悪い)は、△26.6と前回9月の調査による14年10月〜12月の先行き見通し(△19.9)より6.7ポイント下降し、 先行き不透明という結果となった。

業種別では、製造業で、造船・同関連で改善、 合成樹脂・ゴム製品で横ばいの見通しで推移したものの食品、 機械・金属製品で悪化の見通しを示し、製造業DI は8.2ポイント下降し△15.4(前回調査△7.2)となった。

非製造業では、生産財・資本財卸売で改善の見通しを示したものの、 他の業種で悪化の見通しとなり、特に建設においては△60(前回調査△42.8)と厳しい経営環境が窺える。

非製造DIは6.5ポイント下降し△30.9(前回調査△24.4)となった。


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